コバールパイプはじめ
高精度な材料技術で
あらゆるご要望に対応。

アルミや銅の合金など非鉄金属を中心に、各種パイプ材、棒材、線材を製造する関西パイプ工業。ダイスで冷間引抜をするため寸法精度の高い加工が可能で、切削のような材料ロスもありません。さらに熱処理技術と組み合わせることで材料の精度・強度を高め、高精度が要求される光通信や自動車、医療分野にも製品を供給しています。伸直・矯正技術の研鑽により、薄肉化をはじめ、さまざまなご要望に対応しています。

これら技術を集約した製品のひとつが、コバールパイプです。鉄・ニッケル・コバルトの合金であるコバールは、セラミックと同等の低膨張性を持ち光通信や半導体リード部品に使用されます。難削材ではありますが、関西パイプ工業のコバールパイプは精度の高さから世界トップクラスのシェアを誇ります。

また、コア技術を応用・発展させた材料加工技術も私たちの強みです。スポット溶接用電極材に使われるアルミナ分散強化銅(ODS)の精密切断加工、半導体製造に使われる均熱板の0.1㎜スリット加工はその一例です。特殊合金による複合展伸材や異形管も得意分野であり、使用環境に適した材質、寸法・サイズのカスタマイズにお応えします。

クラッド、切削、溶接も
技術の総合力で
最適解を導き出します。

金属材料メーカーならではの材質選定方法やクラッド比率の知見を生かした異種金属の接合技術は、関西パイプ工業の大きな強みです。ご要望に応じて、特性の異なる金属を組み合わせたクラッド材(クラッドメタル)の製造加工が可能です。

一方、金属材料メーカーでありながら、切削、溶接、曲げ加工といった二次加工技術を持っている点も特長です。難削材は熱処理を加えてから切削加工を行うなど、技術のシナジーを発揮。長年のアルミ合金製造のノウハウを生かした高度なアルミ溶接技術も強みです。

多様なお客様ニーズにお応えするため、構造計算を含む設計部隊を社内に持っており、IoT分野製品の金属筐体の加工などにも対応できます。材料から二次加工、さらに組立までのワンストップで、製造現場の課題解決に向けて最良の提案に挑みます。

技術力の源泉は「人」
技術・技能継承に
結果を出しています。

関西パイプ工業では「技術の継承は、人の継承」だと考え、毎年新人社員採用を行い、世代のすき間が技術のすき間を生むことがない人事戦略を進めています。たとえ市場環境が悪化しても定期採用を続け、独自技術を継承。同時に、技術者一人ひとりがやりがいと成長を感じ、夢を持てる人事制度・職場環境づくりに努め、新入社員の5年定着率100%を維持しています。

各製造現場では、熟練から若手までの多様な世代の技術者が技術・技能の研鑽に余念がありません。資格取得や技能講習、品質管理教育の推進に力を注ぎ、技術の向上のみならず、やりがいを感じられる職場環境づくりに努めています。

絶対に迷惑をかけないものづくり

50年以上、関西パイプ工業の製造現場を指揮してきた技術者は言います。「例えば10人の材料屋が作った材料が問題を起こしたら、何千人の加工屋さんに迷惑がかかる。迷惑をかけないものづくりをせなあかん」。関西パイプ工業では他社が撤退した材料でも製造を続けてきました。そんな製品が世界トップクラスのシェアを誇るコバールパイプであり、リチウムイオン電池の抵抗溶接に不可欠なアルミナ分散強化銅(ODS)です。

「どっちも冷や飯を食ってきた品物。今のように情報通信が高速・大容量化するなんて30年前は誰も思っていなかった。でも、われわれは作り続けてきた」。供給責任を果たす信念です。「ものづくりは3年、5年で結果が出るほど甘くない。1年で作った製品はすぐに模造品が出て2年目にはダメになる。やっぱり何十年かけて作ってきたものは使いやすい材料になっている」。私たちはこれからも、使いやすい材料を丁寧に作り続けます。

   

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